The Art from Hokkaido by SHIRAKAWA Hiromichi

Japanese artist's gallery and diary

【Toy Cars #29】あんたの〝 血 〟の中にも宿るモノ

 

 

夏の暑い夜 ……

開けっ放しの窓から

群れをなした〝 単車 〟の爆音が

突然雷の如く現れては

遠くの彼方へ消えていく… 。

 

 

 

こんな夜中に ……

 

〝 ヤツら 〟は決して〝 一人 〟でやる根性がない。

〝 共犯者 〟を集めながら群れをなし

〝 ひと(他人) 〟に迷惑をかけながら

〝 虚勢 〟を張ってしか

〝 自己主張 〟出来ない。

それ以外何もない、何も出来ない。

〝 令和 〟の時代になったというのに

まだそんなことやっている

情けなくて可哀想な〝 ヤツら 〟としか言いようがない。

 

 

 

NISSAN 110シルビア / アオシマ文化教材 グラチャンコレクション

 


〝 チンスポ 〟

 

〝 竹 槍 〟

 

〝 ニコイチ 〟

 

〝 出っ歯 〟

 

〝 鬼キャン 〟

 

 

 

正統なデザインの教育など受けたことのない

バカな〝 ド素人 〟が作り上げたモノである。

〝 くだらない 〟だの〝 下品 〟だの〝 クソ 〟だの

こき下ろしながら朝から晩まで〝 ヤツら 〟の作ったモノを

馬鹿にし嘲笑するのは簡単なコトだ。

 

 

そんなこと考える一方で

もう一人の〝 私 〟がこんなコトを囁く。

 

 

『〝 ススキノ 〟の〝 風俗 〟も

 一種の〝 文化 〟と言うのであれば

 あの軽蔑すべき〝 ヤツら 〟の作ったモノでさえも

 イッパシの〝 文化 〟と言えるのではないか… 。』

 

NISSAN 110シルビア / アオシマ文化教材 グラチャンコレクション

 

 

 

『逆に〝 ド素人 〟が作り上げたモノだからこそ

 我々日本人が古代から育み

 遺伝子に刻まれてきた

 あるいは欲してきた

 喜びを感じてきた

 表現せずにはいられなかった

 純粋な〝 何か 〟

 そこにはあるのではないか……と。』

 

 

 

NISSAN 110シルビア / アオシマ文化教材 グラチャンコレクション



 

 

 

だから、〝 あんた 〟の中にもきっとその〝 何か 〟は流れているんだよ…。