The Art from Hokkaido by SHIRAKAWA Hiromichi

Japanese artist's gallery and diary

ウイルスよりも大事なコト

◆ 最近のニュースから。

 さる3日、ミャンマーで軍のクーデターに反対するデモ隊と治安部隊が衝突し38名の市民が殺された。国連のバーグナー特使は会見で〝 もっとも血まみれの日 〟と表現した。ミャンマーの混乱はなかなかおさまる気配を見せない。状況は悪くなる一方だ。このままだと最悪な結末に終わるようにしか思えない。国際社会は制裁を仄めかしているが、そんな事すれば事態は悪化・長期化・泥沼化し死者がまた増えるような気がする。だから例えばもうさっさと国連の事務総長がミャンマーに直接行って軍部に会って説得するぐらいの事をしてほしいものだ。軍部に名誉ある撤退を促せるようなアイデアを提示しディールしてほしいのだが…今の国連にそんな覚悟と勇気と賢明さと根性があるのかどうか?いくらリーモートの画面でもっともらしい事言って非難するだけじゃダメだと思うんだよね。国連は議会場から外に出てもっと汗をかかないといけない。

 

このコロナ禍の中、我々は〝 ヒト 〟という生き物のさまざまな姿を見せつけられる。

 

 〝 ヒト 〟という生き物は〝 自由 〟を手にするためなら、凶暴な〝 ウイルス 〟が蔓延する中感染するかもしれないと分かっていても死を決して闘うようだ。ミャンマーだけの話ではない。〝 香港 〟や〝 ロシア 〟でも同様なことが起こった。〝 ヒト 〟という生き物にとって何より大事なもの…それは〝 自由 〟だという事を見せつけられた。それは尊く、かけがいの無いものだ。

 

 しかし中国(侵略者)のような〝 自由 〟や〝 人権 〟が制限された〝 非人間主義国家 〟〝 非近代国家 〟〝 非文明国家 〟が世界に先駆けてコロナが終息し、〝 自由 〟を標榜する国々に限ってみんなバラバラ勝手に行動しなかなか終息しないという、なんとも皮肉で笑える姿を我々の目に突き付けているのも確かだ。

 

 

◆ 追記

 今回のクーデターはスーチー氏の政治的統治能力やそのセンスの無さ、元々の実力の無さに起因するのではないか。軍部を抑え込むことができなかった。綺麗事ばかり言っていてもダメだ。彼女はミャンマーの文化や風土、〝 ヒト 〟を本当に理解していたのかどうか?

 〝 ジェンダーフリー 〟そのものの思想に反対はしないが、いつものように言葉だけが先行する事を私は危惧している。女だからといって半ば強制的に〝 無能な人間 〟が祭り上げられ、組織の上にねじ込まれるのはその配下にいる者にとって大変不幸な事になる。そこには公平・平等に判断し、発言できる〝 自由 〟のある世の中の方がもっと重要な気がする。