ただひたすらに …… ひたすらに ……
そのうつろう命のカタチを切り取ろうと
シャッターを切って、切って、斬りまくるうちに
それが〝 花 〟であるとか〝 美 〟だとか〝 ART 〟などと言う言葉は
いつの間にか頭の中から薄れて行き
ふと「 この皺々の紅い塊で俺は一体何をしようとしてるんだろう… 」
そんな感覚がよぎった。
でも今こうして最近の記事の中のズラリと並んだ作品達を眺めていると
10年前のあの夜、自分はカメラという道具を通して
この得体の知れない生きモノの儚い生涯もしくはその最後の生き様を
じっと間近で見届けていたのかも…という思いがした。