〝 貌 花 〟とは …… 。
「容貌」の「貌」に「花」と書いて
〝 貌 花 ″ もしくは〝 容 花 ″
「 か お ば な / か ほ ば な 」と読み
〝 美しい姿をした花 ″ を意味します。
耳慣れない言葉ですが、
かつて〝 万葉集 ″ の歌の中にも使われていた古い言葉です。
高 円 ( たかまど ) の
野 辺 の 容 花 ( かおばな )
面 影 に
見 え つ つ 妹 (いも) は
忘 れ か ね つ も
……………………………………… 大伴 家持
高円の野辺の
容花 ( かおばな ) のような
あなたの面影が
忘れられないのです…。
他にも
朝に咲く美しい花をさして
「朝のかおばな」と呼んでいたのが
いつの日か「朝顔」と呼ばれるようになり
その名の語源になった…そんなエピソードもあります。
瑞々しく咲いている時や
短い命を終えた後も
枯れて力強く変容した姿は
これまで何度も
私の心を激しく突き動かし
シャッターを切らせてきた。
花の命や姿は小さくとも
その魅力は奥深く無限であり
決して尽きることはない…。
◆ 追記
使用する画像を決め
上記の記事をほぼカタチにした後しばらくして
8日の夜〝 健康が懸念される状態 〟という報道が出て
日付が変わった後まもなく
日本時間で9日、AM2時半過ぎ
〝 エリザベス女王が死亡 〟のニュースが流れた。
先日英国では〝 新首相 〟が決定し
女王が〝 任命の公務 〟をされたと
報じられたばかりなのに
私からすれば〝 えっ… 〟という感じだった。
日本では…
〝 菊の節句 〟とも呼ばれ
菊の花で邪気を払い長寿を願う。
と同時に菊の花は
お供え物や葬儀などにも使われるイメージが伴う。
〝 生と死 〟両者の偶然の〝 巡り合わせ 〟という言葉が
一瞬頭の中に現れては消えていった。