◆ ２月２８日の報道より
今日鈴木知事は道庁で『Rapidus』の小池淳義社長と会い
半導体の量産化に向けて千歳に新工場を建設する事を正式に表明した。
工場誘致を進めて来た北海道は見事に成功し
統一地方選を控えた今年、現職の鈴木知事は
これで大きな大きなポイントを稼いだと言えるだろう。
今社会では更なるデジタル化や電動化、自動運転化、AI、DX、が必要とされ
エネルギーなど国家の存亡に関わるような重要製品の
サプライチェーンの分散化や自前での生産・量産が叫ばれる。
その中で〝 半導体 〟の需要はこれから一層高まっていくのは目に見えている。
そこで日本は競争力を失った半導体の開発と生産力を再び向上させ
ようやく重い腰を上げて動き出しているところだった。
その重要拠点の一つとして北海道の〝 千歳 〟に白羽の矢が当たったのだ。
これは北海道にとってモノ凄いニュースだ。
それに何と言っても〝 千歳 〟という場所がいい。
南に行けばすぐ〝 苫小牧港 〟があり北には石狩湾を望む。
飛行場は〝 人とモノ 〟の輸送インフラとしては勿論
自衛隊の基地があるので安全保障の面で心強いし
ご存知の通り千歳から札幌までJRが繋がっている。
その延長線上には〝 小樽 〟や〝 旭川・富良野・美瑛 〟などの観光地が存在し
千歳から札幌の途中の〝 北広島 〟では
北海道日本ハムファイターズの新球場が完成し
巨大なランドマークが誕生する今年最も注目のエリアがある。
いずれ2030年ごろにはJRは新幹線も走り始めるし
〝 空 〟と〝 陸路 〟と〝 海 〟のインフラは今後さらにブラッシュアップされる。
今回の『Rapidus』のプロジェクトが成功すれば
本州から世界から〝 人とモノ 〟が〝 空と海と陸路 〟を使って集まり
千歳から札幌まで繋がるラインを中心に
北海道の活性化を牽引する重要な〝 エンジン 〟となるのが期待される。
『Rapidus』の社長、小池淳義氏はインタビューで
「世界中があっと驚く今までにない工場を作る…」と語り鼻息は荒い。
研究開発を進めることにも意義がある。
全て〝 日本のモノ作り 〟に拘り失敗に終わった
三菱の国産ジェットの二の舞にならないような環境も整えた。
もう〝 札幌一極集中 〟と
イベントや観光中心の経済頼みの手法だけでは
北海道のこれ以上の発展は期待できない。
その間にも人口の減少と流出は着実に進み借金は膨らみ続けている。
みんな頭の中で理解しているはずなのにこの何十年も何十年もの間
道民も政治家もどうすることも出来なかった。
そこで今回の『Rapidus』のプロジェクトである。
今札幌市は〝 冬季オリンピック 〟招致をどうするかという話がある。
〝 東京オリンピック 〟招致に於いての不正問題や
コロナや戦争での開催関連予算の想定外の増額などで
市民の中でも〝 賛成 〟と〝 反対 〟ふたつの意見に割れている。
オリンピックやったら私も嬉しいが
反対派の意見もわかるような気がする。
それだけのお金があったら
社会保障や困っている人達に使ってほしい…という事だが
私個人としてはちょっとそこが違っていて
そんだけの〝 金 〟があったら
例えばシロウトの極端な発想だが
札幌にドカーンと『TOYOTA』の工場とか
ロケット産業持って来るとか
何故出来ないものかとズっとじくじたる思いだった。
それだけに今日のニュースは嬉しいことだった。
イベントや観光の経済 ＋ プラス〝 最高水準のモノ作り 〟が加わることが
北海道の景気や経済にとって物凄く大事なことだと思っていたからだ。
オリンピックが来たら確かに嬉しいが
パラも含めてたった一～二ヶ月で終わってしまう。
祭りには必ず終わりがあるのだ。
しかし今回のプロジェクトが成功すれば
まず少なくとも２０年～３０年、
更にそれ以上の恩恵を呼び込む事は間違いないはずだ。
まぁ両方上手くやれたら良いのだけれども…。
ちょっと欲張り過ぎかね。
でも現実、
『Rapidus』が来てくれたら
もう『オリンピック』は無くてもいいな…。
そのくらいのハナシ。
