The Art from Hokkaido by SHIRAKAWA Hiromichi

Japanese artist's gallery and diary

【貌花 KAOBANA#10】 花の〝 イキザマ 〟

 

「背中で語る」という言い方がある。

 

つべこべ語ることなく

 

その態度や行動、生き様を示すことで

 

周りの人達を納得させ引っ張って行く…。

 

そんな男。

 

或いは

 

そんな女。

 

じゃぁ…花はどうだろう?

 

 

カーネーション / Carnation



 

『 花 』は『 花 』としての短い生涯をただひたすらに生きて行く。

 

余計な言葉は一切語ることなく

 

与えられた環境の中で

 

ただひたすらに運命をまっとうしようとする。

 

その鮮やかな色彩や匂いなどで鳥や昆虫を誘い出し

 

花粉や種を他の地域に移動させばら撒き

 

自分達の子孫をこの世界に残すための努力を続ける。

 

ただひたすらにそして確実に…。

 

人類が誕生する前から

 

何世代にも渡り続けてきた生の営み。

 

これからもそれは永遠に繰り返される…。

 

 

 

それに比べ我々人間など

 

生きること以外に無駄でくだらないことばかりする生き物だ。

 

なのにこの地球上で自分達が本気で一番優れていると思い込んでいる。

 

 

 

今夜もローンのために残業をし

 

為替や株が上がった下がったで一喜一憂する。

 

恵方巻きやXmasケーキを余る程作り、売れ残れば大量廃棄し

 

流行に振り回され毎年のように新しい服を買わされ

 

スマホや車をまた買い換えたかと思えば

 

今度は筋肉を鍛え始めたり

 

ネットでテメェの醜い姿を曝け出すのに躍起になる。

 

挙げ句の果ては

 

自らウィルスを蔓延させそのウィルスに殺され何年も何年も苦しめられ

 

やらなくてもいい〝 戦争 〟をわざわざおっ始めて自ら墓穴を掘る…。

 

 

 

何なんだ、何をやってるんだ。

 

 

 

バカの極み………最悪の存在。

 

か細く小さな花々の方がよっぽど生き物として優れている。

 

その生きざまも我々よりなんと美しく高潔であろうか。