The Art from Hokkaido by SHIRAKAWA Hiromichi

Japanese artist's gallery and diary

遺 言 …… デジタルやネットは万能ではない

 あの忌々しい北海道胆振東部地震から今日でちょうど2年が経った。いわゆる〝ブラックアウト〟を日本で初めて経験した身から一番言い遺しておきたいことは、他の国の人間に何と言われようが我々日本人は絶対生活の〝 全て 〟をデジタル化・ネット化してはいけないということだ。
 皮肉にも今回のコロナ禍のおかげで日本はデジタル化が遅れている社会だという事がわかってしまった。だから出来るところはドンドン勧めて社会の効率を良くしていったり、離島や大都市圏から離れた地域なんかは特に教育・医療の分野でネットをもっともっと活用していく事には何の異論もない…が、日本は〝 災害大国 〟である。経験者からするといざ〝ブラックアウト〟に見舞われるとデジタルやネットは何の役にも立たなくなる。実際そうなった…。だから我々の生活の中の大事な部分においてのアナログの部分は絶対残しておくべきだと思う。今やデジタルやネットは空気や水と同じような当たり前の存在のように感じられるが、そういう毎日のなんとなく誤った認識というか感覚が正にある日突然、人類の命を危険に晒す事になる。
 人は便利で効率が良い方を選んでいくのはマコトに自然なコトだが、だからと言って〝 時代の流れ 〟とか〝 世界から見て 〟とか言って、自分の足元を見ることが出来なければ必ず後々後悔する時が来るだろう。例えば通貨なんかを安易に全てデジタル化する事には反対である。想像してみてくれ…アナタがもし経験した事のない災害に遭ってしまった時、アナログであるコトがかえって便利で効率が良く…アナタの命を助けるかもしれないのだ。
 世の中、特にインフラなどは複合的で替りが効いて、すぐに対応出来る社会でなければいけない。

★追記:台所のオール電化もやめておいた方がいいですよ…。