先日アメリカ国立科学財団の新型太陽望遠鏡が捉えたという太陽の表面の詳細画像が報道されていた。今までこういう画像・映像含めた中で一番解像度の高いキレイなものだった。太陽は一見すると上空にただ単純に眩しく白く輝いているだけだが、実際あの表面では黄金色の沢山の粒々のような何かがメラメラユラユラと激しく蠢き渦巻いていたのだった。
普段気にも留めない〝 コト 〟や〝 常識 〟を
見る場所や見る方向、見方を変えることによって、
難解な事柄が分かりやすくなったり、
驚くような事実を知ったり、
新しい価値を見い出したりする。
ネガティブな事がポジティブに見えてくる事だってある。
私が〝 人間 〟をテーマに決めた時、
最後に自然とこの場所に辿り着いた。
そこでは……。
ある時はそれぞれが距離を置きながら点々と、
ある時はなだれ込むように多勢集まる。
ある人は無防備にその人間性をさらけ出し、
ある人はカメラを意識して…。
シグナルが変われば皆通り過ぎ、
それぞれに散って行く。
〝 日常 〟というモノに
あたかもオートマティックに流され、運ばれていくようだ。
次第にココが特別な場所に思えて、写し続けるようになった。
この社会の中で、
人間が集まれば必ず
人々はシステムの中で分類され組み込まれ、
様々なしがらみの中で生きることになる。
なのに、ココだけは違う。
ココは全てが平等だ。まっ平らに、真一文字に等しく存在する。
大人も子供も若者も老人も、
男も女もレズもゲイもおカマもおナベも関係ない。
黄色も黒も白も茶色もない。
社長もサラリーマンも失業者もバイトも、
金持ちもホームレスも、
障害者も健常者もない。
赤ん坊も公務員もホストも主婦もヤクザも浪人生も、
弁護士も料理人も風俗嬢も学生も医者も警察も、
優等生も馬鹿野郎もそうでもない連中も、
万国共通全てがまーっ平らだ。
都会の中でただ一つ存在する、
システムの中の裂け目、真空地帯…。
そこをカメラで覗く〝 私 〟という存在。
ここは〝 奇跡の場所 〟。
ここに居れば世の中全てのものが見えてくる…そんな気さえする。