The Art from Hokkaido by SHIRAKAWA Hiromichi

Japanese artist's gallery and diary

小樽の夢のランドマーク

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北海道小樽市築港11 / 11, Chikko, Otaru-shi, Hokkaido


 雪の中の観覧車…。言葉にすればどこかロマンティックで、想像すると幻想的な光景を思い浮かべる。が、しかし実際は小樽築港駅を降りてだだっ広い渡り廊下のような所を歩くこと数分、突然のように吹雪き出し自分以外誰一人いない空間で目の前に現れたのは、じぃっと止まったままの巨大で複雑な構造をした鉄の塊だった。もともと冬には稼働させなかったのか、客が少なくて採算が合わなかったのかはわからないが、冬の日本海から押し寄せる寒風の吹きっ晒しの中、動きもせず人を乗せることもなくただ重々しくあるその姿はやけに裏寂しく冷たい光景に見えた。
 しかしこの夢のランドマークもこの数年後には解体されて無くなってしまう。

 最近現役の国会議員の事務所に東京地検特捜部が捜索に入ったというニュースがあった。カジノを含むIR・統合型リゾート施設への参入をめぐって不正な行為があったのではないかという。これには北海道の留寿都村も一枚噛んでいて現在北海道は誘致を断念してるものの道民の私も他人事とは思えない感じである。
 個人的には北海道が誘致を断念したのは良かったと思っている。反社とかアルコール依存の問題とか言われていたが、それより北海道という場所に不健康でギラギラした下品な巨大ギャンブル場は似合わない。仮に出来たとしてもこれは死んでも失敗は許されない事業になる。永続的に成功させなければならない。もし途中で経営破綻しちゃいました~なんてことになれば北海道全体が夕張化してしまうだろう。日本の国土に巨大な不良債権の誕生だ。やめとけ。絶対にやめとけ。北海道の経済界にそんなの賄える優秀な経営の人材がいるのか?…残念ながら皆無だろう。やめとけ。シャレにもならない。観覧車だけでは済まない話になる。
 それにもう一つ、最近オーストラリアで見られたような中国共産党による他国の政権中枢への静かな侵略行為の問題がある。たまたまなのか実は…なのか。中国という侵略者の面を持つ国家に対してのチェック機能が事前に効いたは大変良かったと思う。深刻な少子化と人口流出が続く北海道において、金満中国が多額の札束見せれば貧しい北海道の町・村長はコロッと逝ってしまう可能性もある。北海道の土地や水源地が中国人に買われているなんていう話も何年か前に言われていたし。日本の国家は侮らず厳しく監視を怠ってはならない。

 今は無き小樽のある情景を見ながらこんな事まで考えてしまった。