本日2019年(令和元年)12月11日水曜日午前10時から、札幌市民ギャラリーに於いて個展が始まった。此処に書き記し、記録として残しておくことにする。
自身の個展としてはちょうど1年ぶりで令和では初の開催となる。自分だけでやる場合、作品ができてもそれで安心はできない。最後に「展示会場」という作品を自分で作らなければならない。
展示は37mの壁面に直貼りの80枚の印画紙と23枚の額装の作品の組み合わせで、これらをバランスよく、見やすく、そしてキレイに並べるのはけっこう大変で面倒な作業だった。
昨日は午前中から夜にかけての長時間、搬入と会場の設営の作業をしてようやく今日の開催にこぎつける。
■はじめに
本日は寒い雪の中、この写真展に足を運んでくださり誠に有り難うございました。
『貌花(あるいは容花)』とは「かおばな/かほばな」と読み〝 美しい姿をした花 ″ を意味します。万葉集に出てきた言葉で昼顔・燕子花・ムクゲなど、どの花を指すのかは解っていませんが、朝に咲く美しい花をさして「朝のかおばな」と呼んでいたのが、いつの日か「朝顔」と呼ばれその語源となった…と言われています(これには諸説ある)。
初めてカメラを手にした頃から花は私にとって重要なモティーフとなりました。時にアトリエの中で光と影の中に見つけたその造形美に圧倒され、時には日常の街や自然という場所を器にして咲く花々に目を奪われ、シャッターを切り続けてきました。今回はほんの一部ですが永年追いかけて来た〝 花 ″ というものをテーマに個展を開催します。
今年我々は新しい時代を迎えることになりました。その新元号『令和』も万葉集から引かれました。そこには「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」「それぞれの花を大きく咲かせる」という意味合いや願いが込められています。この記念すべき年に人々が集うこのような場所で個展を開催できたことを嬉しく思います。コンピューターやAIの技術が究極に高まっていくこれからの時代、血の通った生身の人間の創造力やイマジネーションが試される…その中で特に芸術というものの重要性がようやくこれまで以上に認識、注目される時代となるでしょう。私はたった一度の人生の中で日本人として北海道の人間としてその重要なピースの一つになることを誓い、これからも創作に励んで参りたいと思います。
今回私の作品の中に皆様がまだ見たことのなかったイメージに驚き、精神が高揚するものをおぼえ、何か心に刻んでいだけたなら私はとても幸いであります。
2019年(令和元年)12月11日(水)
白川裕理
Official blog
The Art from Hokkaido by SHIRAKAWA Hiromichi
https://art-hokkaido.hatenablog.com/
(今回の展覧会に寄せて冒頭の挨拶文を掲載)
これだけ手間をかけてやって来ただけに、多くの方に見てもらいたいものの、週末までの天気がちょっとイマイチな感じで、どれだけの人達に足を運んでもらえるのやら…。
まぁなんとかカタチにして開催まで漕ぎ着けたのでひと安心…。今日中にブログにアップもできてひと安心…。