The Art from Hokkaido by SHIRAKAWA Hiromichi

Japanese artist's gallery and diary

イアン・カラム 退任。

 このブログは一体どういう層のどういう人に見てくれているのだろうか…。私の趣味・嗜好についてこられるだろうか…。いちいち気にしてもそれは分からない。だから突っ走るしかないのだろう。
 イアン・カラム氏をご存知だろうか。フォード、TWRアストンマーチンを経た後ジャガーのデザインディレクターを20年勤めてきた(ウィキペディアなど参照)英のカーデザイナーのことだ。私はジャガーのXK、XKRがすごくいいなぁと思っていたのだが、なんだかアストンマーチンとよく似ていたのでパクってきたのかと思って調べてみると、双方のデザイン担当に彼の名前が出てきて妙に納得したものだ。それ以来この2つのメーカーから新車が出る度に、期待を裏切らないその姿からあの人の仕事なんだろうなと思いを巡らした。その彼が6月一杯でデザインディレクターの職を退任するという。ネットの記事で初めて知った。伝統ある数々の一流メーカーのデザインを任せられるチャンスなど誰にでも巡ってくるものではない。その責任やプレッシャーはとてつもなく大きかったんだろなぁと想像するが、とてつもない幸せも感じたことだろう。才能と幸運に恵まれた素晴らしいデザイナーだ。
 私は専門家ではないので専門用語を駆使してココがどうだとかああだとか表現できないが、一言で言って彼のデザインしたクルマはほんとうにステキで目を引く美しさがある。しかもカッコいい。彼がデザインするようになってからそれまでの伝統的なアストンマーチンジャガーの姿は一新され、21世紀にふさわしい若々しく未来的なデザインとなり、両ブランドはまるで生まれ変わったようだった。現在のアストンマーチンは彼が離れた後でも彼のスタイリングが受け継がれ、さらに洗練された美しい姿に進化している。ジャガーの方は7月から着任するジュリアン・トムソンという人がこれからどんな作品を産み出すのか期待したい。

 突然閃いた。もう一言いわせて貰えば、どうせならこの機会に三菱はイアン・カラム氏を招聘したらどうだろうか。招聘が無理なら彼とコラボしてGTO復活させるとか…。最近出たあの変な車、私は恥ずかしくて乗りたくもない。度重なる不正問題や気持ちの悪いデザインは日本での三菱のイメージを最悪にしている。シトロエンなんかがやるような奇妙な姿のデザイン路線を目指しているのか…。でも彼らは奇妙でも最後は全体をうまくまとめるというか…。日本のクルマは奇妙なまま市場に出てきてしまう。日本の大衆車は絵画や彫刻のように強烈な個性を競う芸術品とは違う。敢えて例えるなら、洋服のようなものと言っていい。普段街へ出かけるのにわざわざ変な服着ていく人はいないだろう。ファミリー向けの軽やミニバンではなおさらだ。
 三菱自動車さん、デザインくらいちゃんとできないと、中国人とかにいずれ買収されてしまうぞ。